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  • 2016年12月号 ブログ・アウトサイドストーリー125

    効果的なウェブでの情報発信のために~ウェブメディアの棚卸し・役割分担・整理を! 木村税務会計事務所 木村聡子

     こんにちは! 税理士の木村聡子(きむら・あきらこ)です。「税金まにあ」というブログから名前を2度変更し、現在は「キムラボ」というブログを執筆しています。

     さて、今回こちらに寄稿させていただくのは3回目になります。そこでせっかくですから、「ブログ実務」的なことを書きたいと思います。題して「効果的なウェブでの情報発信のために〜ウェブメディアの棚卸し・役割分担・整理を!」。皆さんのインターネット戦略の一助になれば幸いです。

    ステップ1:自分の現状のウェブメディアの棚卸しをしてみた

     

     2015年、書籍を出版することになりました。そこで、書籍の販促にもブログやSNSを大いに活用したいと考えました。そこで、「ウェブメディアの役割は何か」「それらとSNSをどうやって関わらせるか」ということをしっかり考えてみる必要があると思いました。そうしておかないと、ただただ情報を垂れ流しするみたいで、すっきりしなかったからです。

     まず最初に行ったのがウェブメディアの棚卸しです。どんなアカウントを持っているか、それぞれどのように利用しているのか、現状把握から始めました。

     

    当時のウェブメディアとその役割

    事務所HP:事務所の宣伝。執筆実績やセミナーの告知。

    ブログ1:税務会計経営情報の発信。が、時には事務所PR系の記事もアップ。

    Tumblr:ウェブの中で気に入った記事・言葉・写真のスクラップ。

    booklog:書評を上げていたが、今は読みたい本の登録・購入リスト代わりの利用がメイン。

    ブログ2:プライベートブログ。その日、心に残った言葉を書き留める。

    YouTube:数年前に何本か動画を上げたきり。

     

    当時のSNSとその役割

    個人Twitter:カープファン、フィギュアスケートファンとのつながり多し。一番フォロワー数が多い。主に私的利用。

    個人Facebookページ:カープファン・同業者のつながり多し。主に私的利用。

    事務所Twitter:国税庁HP・事務所のHP更新情報をつぶやく。同業者のフォロワー多し。

    事務所Facebookページ:国税庁HP・事務所のHP更新情報をつぶやく。

    Google+:アカウントを持ってはいたが活用しきれておらず。

    Line:親しい友人やグループとの連絡手段。

    mixi:ブログを始めるきっかけとなり非常にお世話になったメディアだが、今はまったくログインせず。

     気づけばこれだけ増えていたウェブメディアやSNS! これらに気まぐれに情報をアップしていては、散漫になり、もったいないです。

    ステップ2:それぞれのウェブメディアにどのような役割を持たせるか考え、そして整理

     

     そこで次に、それぞれのフォロワー数や特性から「役割」を考え、同時に更新停止するものも決めました。

     ただし、更新停止するものも基本的に残しておくことにします。以前ブログの更新を停止したとき、過去の記事(2005年から2011年のもの)を全削除したことを、今では激しく後悔しているからです。コンテンツは後で何に利用できるか分かりませんからね。

     

    整理後のウェブメディアとその役割

    事務所HP:(現状維持)

    ブログ1:税務会計経営情報に加え、booklogにアップしていた書評、事務所Twitterに流していた国税庁HP更新情報、ブログ2に書いていた、その日に心に残った言葉もここに一本化。事務所のPR系の記事はここにはアップしない。

    Tumblr:更新停止。ウェブの中で気に入った記事等で皆に紹介したいものは、ブログ記事にすればいいから。

    booklog:事実上の更新停止。書評はブログに一本化。購入リスト代わりとして活用。

    ブログ2:更新停止。

    YouTube:更新停止。

     

    整理後のSNSとその役割

    個人Twitter:フォロワー数が多いので情報発信のポータルとし、ブログ更新情報も流す。ただし、ガチで税務会計系な記事の更新情報は流さない(事務所Twitterのほうに流す)。野球やフィギュアスケートでつながっている友人が多いので、スポーツ観戦に関するつぶやきはこちらで。

    個人Facebookページ:フォロワー数が多いので情報発信のポータルとし、ブログ更新情報も流す。ただし、ガチで税務会計系な記事の情報は流さない(事務所Facebookページのほうに流す)。公開範囲を設定して投稿できるので、家族の話題など私的な投稿は公開範囲を狭めてこちらにアップ。

    事務所Twitter:事務書HP更新情報と、ブログ更新情報のうち、税務・会計・経営に関するものをここに流す。

    事務所Facebookページ:事務書HP更新情報と、ブログ更新情報のうち税務・会計・経営に関するものをここに流す。

    Google+:(実験中)Google+のフォロワーは他のSNSとまったく異なるので、事務書HP更新情報とブログ更新情報を、取りあえず全部こちらに流す。

    Line:(実験中)事務書HP更新情報とブログ更新情報を、取りあえず全部こちらに流す。

    mixi:更新停止。

     

    まとめると

    ⑴情報発信は、事務所HP(宣伝系)とブログ1のみに絞る

    ⑵SNSは、情報発信サイトのポータルと位置づける

    ⑶更新情報を流す先のルールを考える。例えば、事務所の宣伝(執筆やセミナー情報)は、プライベートでつながっている友人の多いアカウントには直接流さない、等

    ⑷廃止するものをはっきりさせる

    といったことを決めました。

     また、Google+とLineには、HPとブログ1の更新情報を全部流すことにしましたが、これは実験的なもので、アクセス解析をして流入効果が乏しければやめようと考えています。

    表 「ブログ時間割」とSNS連携表

    ステップ3:メディア・SNSの連携表を作成

     

     そしてブログ1は、なるべく1日5エントリーを目指してアップをしています。それぞれの時間帯にどんな内容を投稿するかも決めています(予定どおりにいかないことが多いですが)。

     「ブログ時間割」とSNS連携表を作成し、連携管理をしています。

     表中の「自動」とはブログ等の投稿と同時に自動連携するものです。「hootsuite」とは、各SNSに一括で投稿したり、メッセージの予約投稿などができるウェブサービスで、それを利用して更新情報を流していることを表しています。同じく「Buff er」は、予約機能を使うことで、間隔をあけてTwitter等への投稿やリツイート(RT)を効果的に行うことを可能とするウェブサービスです。

    まとめ

     

     このように、ウェブメディアの役割と連携ルールをまとめたので、今、すっきりした気持ちで迷いなく情報発信ができています。

     「これからブログで情報発信しよう」という方も、既に情報発信中の方も、効率的・効果的に、漏れなくダブりなく自分のメディアで情報を発信させるために、メディアの棚卸しと活用・連携のしかたをまとめることをおすすめします!

    【近著です!】

    あなたの1日は27時間になる。――「自分だけの3時間」を作る人生・仕事の超整理法

     

    木村 聡子(きむら・あきらこ)

    ビジネス書作家。税理士。バブル崩壊をきっかけに、1993年(27歳)資格取得を決意。フルタイムで働きながら、実務経験ゼロ簿記知識ゼロからスタートし短期間で税理士試験合格。1998年(31歳)税理士登録。2000年(34歳)木村税務会計事務所創設。ブロガー税理士の草分け的存在。まったくの一人で事務所運営をしながら、資格取得時にあみだした仕事術・時間術を駆使し、セミナー講師や広島カープの応援で日本全国を駆け回る。実務誌ほか執筆実績多数。ブログでは税務・会計・経営ネタにライフハック系ノウハウも披露。

    著書に「注文の多い料理店の消費税対応」(中央経済社)、「あなたの1日は27時間になる。」(ダイヤモンド社)。

  • 2016年11月号 ブログ・アウトサイドストーリー124

    第20回税務会計系ブロガーサミット 協同経理事務所(加藤公認会計士・税理士事務所) 加藤暁光

     2006年2月に始まったという税務会計系ブロガーサミットも第20回を迎えました。といっても、私は2012年に監査法人を辞めて独立しましたので、第14回からの参加です。にもかかわらず、2度目の幹事のお役目が回ってきました。というわけで、このリレーサミットも3回目になります。

     私事はこのくらいにしておいて、9月17日に盛大に行われたサミットの模様のご報告に移りましょう。

     今回は、資金調達相談士協会(FAA)または銀行対策ラボ(B-LABO)のメインアドバイザーである吉田学先生、木村聡子先生、松波竜太先生に多大なご協力をいただきました。また、実務経営サービスの板垣様にもご協賛をいただき、誠にありがとうございました。

     なお、ブロサミ専用ブログにも、同様に記載しております。

    吉田学先生「簡単!差のつく英国風スーツを着こなす5つのポイント!

    ~スーツ予算10万円でどのように買い物しますか?~」

     

     今回のブロサミは、FAA(B-LABO)の「超番外編」と銘打ち、普段は資金調達に関するホットなトピックや予備知識を提供してくださるメインアドバイザーのお三方が、「オフタイムに問題意識を持たれている領域について熱く語る!」というFAA会員ならずとも必聴のコンテンツでした。いつもダンディーな吉田先生はスーツをビシッと着こなしていらっしゃいますが、その秘訣が明かされました。

     意外だったのは、とにかく靴にお金をかけようということでした。何と、10万円かけられるなら、半分は靴にかけるべきだということでした。いつも1万円しない靴を履いている私には汗顔の至りでした。よい靴を買って、シュー・キーパーで手入れを欠かさないとのこと。さすがにダンディーです。

     スーツに関してはイタリア生地の人気が高いそうですが、安価なものでも、サイズや細部の補正などをすれば、〝それなり〞に見えるそうです。ワイシャツはワイド・カラーをお薦めしていました。ネクタイ(無地かピンドットがよく、レジメンタルストライプはよくないそうです)も含めて、主に鎌倉シャツのものを愛用しておられるそうです。

     吉田先生の当日の服装は、スーツ2万円、ワイシャツ1万円、靴5万円、ネクタイ2万円という配分でした。驚いたのは、ブラシにまで(2万3000円!)お金をかけている点でした。コートやポケットチーフなど細部にもいろいろなこだわりがありました。

    木村聡子先生「天変地異と歴史に学ぶ先を読む力」

     

     木村先生のこだわりは、文明を破局に導くパワーを持った大噴火が歴史を大きく変えてきたということです。

     例えば、7300年前の鬼界カルデラの噴火が九州南部の縄文文化を壊滅させたことや、535年のインドネシアでの大噴火がペストの大発生、西ローマの滅亡、マヤ文明の発生、三大宗教の拡大などをもたらしたこと、イエローストーンに代表されるスーパーボルケーノの大噴火が生態系を大きく変えるであろうことなどでした。

    松波竜太先生「素人でも1分でルービックキューブを完成させる法」

     

     最後は、松波先生が前回のリレーエッセイで予告されていたとおり、特製ルービックキューブを使用して6面を一気に完成させる秘法を伝授するという目玉企画でした。

     その秘訣は、まず十文字にそろえたあと、角に持ってきたい色をいったん遠ざけて、くるっと回して、それから戻す(文章では表現しにくいのですが)というのが極意で、一面をそろえるのは簡単とのことでした(実際、私もそこまではできました)。

     6面をそろえるにはそのあと5ステップあるのですが、ここがそう簡単ではなく、残念ながら私にはそろえられませんでした。出席された先生方の中にはルービックキューブが得意な方もいて、その方とペアになれた先生はうまくできていたようです。懇親会は、ビッグエコー池袋東口店で楽しくカラオケを歌い、意外な美声を披露する先生もおられました。そのあと、私のお決まりのコースであるラーメン二郎池袋東口店でラーメンに舌鼓を打ち、半年後の再会を約して、楽しいブロサミは幕を閉じたのでした。

     次回は湘南で行います。これをお読みの先生方、次回はぜひともご参加ください!

    加藤暁光(かとう・あきみつ)

    公認会計士、税理士、システム監査技術者、M&Aスペシャリスト、事業再生スペシャリスト、そして資金調達相談士(銀行対策ラボの資格!)です。某監査法人を早期退職し、さいたま市桜区にて開業しております。事務所自体は創立41年ですが、私が関わりだしてからは16年です。ホームページはこちらです。よろしくお願いします。

    http://www.kdokeiri.com/

    趣味は自主チャートづくりで、三十数年やっています。ホームページ「チャート梁山泊(りょうざんぱく)」を19年間続けており、2015年で20年目に突入します。チャートマニアの方からのご連絡もお待ちしております。

    http://www.os.rim.or.jp/~katokiti/

  • 2016年10月号 ブログ・アウトサイドストーリー123

    気がつけばできていた自分の「型」 白川浩税理士事務所 代表 税理士 白川 浩

     こんにちは、新大阪の税理士、白川浩です。今回で3度目の登場になります。1回目は2011年1月の独立当初、2回目は2013年9月の大阪ブロサミの開催報告でした。

     今回は自分のブログについて独立当初から振り返ってみたいと思います。

    全然書けなかった独立当初

     

     以前からブログには触れていたので特に抵抗はなかったはずでしたが、開業後は全然書けませんでした。今日こそはと画面に向かったものの、何も書けなかったあげく終電で時間切れということも珍しくありませんでした。思えば、役に立つことを書かなければならないという「勝手なプレッシャー」で手が止まっていたのだと思います。独立当初でヒマだったにもかかわらず、もったいない時間を過ごしてしまいました。ちょっと引っかかるものがありつつ、2年ほど放置状態でした。

     その後2013年9月に、ブロガーサミットの幹事を引き受けさせていただくことになり、これではいけないと思い、「アメーバブログ」から「はてなダイアリー」に移転し、「Hiroshi'sDiary」として再スタートしました。

    書きたいことを書いてみよう

     

     移転直後の主な記事は、iPhoneのアプリ紹介や機種変更時の覚え書きなどです。一部の方々には有名な話ですが(笑)。

     2008年の年末にiPhone3Gを手に入れて以来、数多くのアプリを使ってきました。せっかくなので、それらのアプリから役に立つアプリの紹介をしてみることにしました。「役に立つ」の基準は自分自身ですので、選択に悩まなくて済みます。機種変更時の覚え書きも、そのときにしたこと、気付いたことを書いておくだけなのでこれも簡単です。

     その後はモバイルバッテリーなどのIT小物、iPhoneやDocuWorks(注1)の便利な使い方のほか、自分の好きな音楽やスポーツの話題を織り交ぜつつ、ほそぼそと更新を続けていました。「書きたいことを書く」ことで、書くまでのハードルがだいぶ下がりました。

    移行を機にタイトルを変更

     

     2015年2月に「はてなダイアリー」から「はてなブログ」に移行しています。これはマイナーチェンジのようなもので、デザインの自由度が上がりました。これを機にタイトルも「新大阪の税理士のITメモランダム」と、今の名前に変えています。前のタイトルではさすがに「誰が何を書いているのか分からない」ものでしたので(笑)。

     同時にブログにアフィリエイトを導入してみました。これは収益目的というより、実際にこれで収益が発生するのか試してみたいというのがありました。その後もマイペースで更新を続けつつ、現在に至っています。最近は仕事の都合でだいぶ滞っていますが、締め切りもないので一段落したら再開します。

    これまで書いてきた記事

     

     自分がこれまで書いてきた記事を見てみると、1.困り事や面倒なことを解決するもの、2.新しいことを試したものに分けることができます。

     具体的には、

    1.困り事や面倒なことを解決するもの

    • DocuWorksの書類を逆順に並べ替える

    • ScanSnap(注2)からDocuWorksへの直接取り込み

    • GmailのBCC(注3)に自動でアドレス

    を挿入する

    • ウィンドウを操作するショートカット

    • Windows 10でWindows 7風のスタート

    メニューを出すソフト

    2.新しいことを試したもの

    • iPadをパソコンのサブディスプレイにするアプリ

    • iPad用のノートアプリ

    • iPhoneやiPadで税法などの法令を見るアプリ

    • 弥生会計のスマート取引取り込みやレシート取り込みの試用

    • MFクラウド会計から財務応援データへの変換の試用

    などになります。

    ブログを書く意義

     

     今の仕事をするうえでITは必要不可欠なものであり、使っていくうえで大なり小なり不具合や何回もしなければならないこと、面倒なことはついて回ります。それを我慢してそのまま使い続けるか、少し時間はかかっても解決を図るのかで、日々のストレスやかかる時間には大きな違いが出てきます。

     解決策を探す一番手っ取り早い方法は、検索サイトで探すことです。経験上、検索の方法も「困っていることをそのまま文章で検索」したり、「いくつかのキーワードで検索」することである程度引っかかることが多いようです。複数のサイトを見て回り、解決してくれそうな方法やソフトがあればそれを試したりして、多くの困り事を解決してきました。

     いろいろなサイトを見ていくなかで解決の方法を自分なりに消化し、意味や手順を整理することで、ブログの記事になることがあります。記事になりそうであれば、必要に応じてスクリーンショットを撮ったり、図表を作ったりして内容を補足します。新しいことや便利なものを紹介するときでも自分なりに内容を整理し、図表などの補足を入れて記事にします。

     検索したときの内容の数や記事を作った後のアクセスを見てみると、「自分が困っていることは他人も困っている」「自分が便利だと思うものは他人も便利に思っている」ことが意外に多いことが分かりました。また、だいぶ後になって、調べ物をした際に自分のブログで解決したということもありました。ブログを書くことで文章や伝え方の練習になり、他人のためだけでなく自分にとっての覚え書きにもなっています。

    意外に見られているのかも

     

     更新頻度が少ないので、あまりアクセス数は気にしていませんが、意外に見られているようです。知り合いや会計ソフト会社の方にも「見てますよ」と声をかけていただいたり、記事がきっかけで取材をしていただいたりということもありました。

     あっと言う間に流れてしまうツイッターやフェイスブックと違い、ブログはその場にずっと残ります。長く更新していないにもかかわらずアクセス数があまり減らないのは、検索サイト経由で見に来てくれている方がだいぶ多いからかもしれません。検索ワードも見てみると、どなたかの調べ物の参考として見ていただいているようで、そこは喜ばしいことではあります(誰かにお礼を言われたわけではないのですが)。

    検索ワード上位10語

     

     最近の当サイトでの検索ワードベスト10は、

    1.ドキュワークス(DocuWorks)

    2.iPad

    3.アプリ

    4.PDF

    5.iPhone

    6.gmail

    7.メモ

    8.書き込み

    9.BCC

    10.GoodNotes(注4)

    となっています。見事に税や会計に関する単語が入っていません(笑)。この直後にデュアルディスプレイやショートカットなどの言葉が続きました。

    マニアックな小ネタが自分の「型」に

     

     前々回のエッセイで、「気楽に書いているうちに自分の型ができればよい」というようなことを書きました。そして書きたいことを書きたいように書いてきた結果、記事の一覧を見るとスマートフォンのアプリ関連やクラウドのサービス、DocuWorksやScanSnapなどのペーパーレス関連、金融機関やクレジットカードのデータ、レシートの会計ソフトへの取り込みが中心になっていました。

     IT関連とはいえ、ちょっと「マニアックな小ネタ」が中心で、メジャーにはほど遠いのですが、それはそれで構わないと自分では思っています。一人で事務所を運営するにはIT周りが生命線にもなりますので、当面はこれが自分の「型」になりそうですね。

     書き続けるためにも常にインプットを怠らず、それを定着させるためのアウトプットも忘れずに行わなければなりません。まだまだこの仕事を続けていきたいので、機会を見つけてまだまだ更新は続けていきたいと思っています。

    (注1) 富士ゼロックス社製のドキュメントハンドリング・ソフトウェア。「DocuWorks」も同様。

    (注2) 富士通社製のスキャナー

    (注3)「 ブラインド・カーボン・コピー」(Blind Carbon Copy)の略。「BCC」に入力されたメールアドレスは、TO、CC、ほかのBCCでの受信者には表示されない。

    (注4) PDFに書き込みができる、iPhone・iPad用のアプリ

    白川 浩(しらかわ・ひろし)

    1966年7月7日宮城県生まれ、香川県出身。1990年龍谷大学経営学部卒。大学在学中に日商簿記1級を取得し、税理士試験の受験を始める。1998年に税理士登録。大阪市内の税理士法人に勤務後、2011年大阪市中央区本町にて白川浩税理士事務所を開業、2014年事務所を新大阪(大阪市淀川区)に移転し現在に至る。2015年より求職者支援訓練校で非常勤講師を務める。ほかには初級システムアドミニストレータと英文会計検定BATIC(Accountant Level)の資格を持つ。

     

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  • 2016年9月号 ブログ・アウトサイドストーリー122

    業務標準化に必要なことは全てルービックキューブから教わった! 松波竜太

    なぜルービックキューブを揃えられないのか?

     

     年明けからルービックキューブにはまっています。

     たいていの方に伺うと、「1面はできたことがある」「私は3面までできた」といった感じで、6面を揃えられなかった悔しい思い出が語られます。

     私も攻略本を持っていましたが、間違えずに6面を揃えるのは相当大変でした。たぶん、バラバラの状態から6面揃ったのは1度だけだったと思います。

     次ページ図1のように絵で描いてあっても、どこをどう動かすのかよく分からないのです。表現とは難しいものです。

     折り紙との折り方説明書と同じです。

     皆さんも折り鶴だったら折ったことがあるでしょうから、次ページ図2を見れば折れると思います(逆に見なくても折れる人のほうが多いでしょう)。

     しかし、折り鶴を折るという工程を冷静に見ると、なかなか複雑です。実は「完成形」と「だいたいの道筋を知っている」というところがポイントなのです。

     ルービックキューブの攻略本を見ても6面が揃えられなかったのは、図に描いてあったことが、頭の中で映像に変換できなかったからです。

     ところで最近は当時と違い、ユーチューブに揃え方の動画がたくさんアップされています。

     私が36年あまりの歳月を経てルービックキューブを揃えることができるようになったのは、ズバリ動画のおかげにほかなりません。

     一番分かりやすかったのはこのサイトです。「超初心者向け攻略法!ルービックキューブの6面揃え方!」(https://www.youtube.com/watch?v=2jaHUNuaC-4)

     実は、ルービックキューブは1面ができたら2面目、2面目ができたら3面目と、一面一面積み上げていくパズルではありません。初めの1面ができたら、その後は一気に6面を目指します。そして、大事なことは上↓右↓右↓……というふうに、子供の頃ゲームでやった裏技のように攻略法があるいわゆる「覚えゲー」であるというふうに認識を改めることなのです。一面一面揃えていくという固定観念からのパラダイムシフトが必要なのです。

     この解説サイトでは、それを分かりやすく説明してくれています。

     一番のポイントは、「遠回りでも覚えるパターンが最も少なくて済む手順」に徹しているところです。

     さらに、右面と上面だけを動かせばよいように解説しています。

     例えると、車の運転で右折が苦手な人に、「左折を3回すれば目的地に着けますよ」と、図3のように教えるのと同じです(そんな教え方をする人がいるかどうかは分かりませんが……)。

     「遠回りだけど覚えやすく、結果が同じ」になるように教えてくれます。

     「右折ができるようになったら1度曲がるだけで目的地に着けます」と、付け加えて。

     このサイトでは6面完成までを6段階に分けて、最小の条件分岐で教えてくれています。

     私たちの実際の業務でも同じようなことが起こります。この仕事は条件分岐が多く、判断を求められる機会が多い仕事の部類に入ります。

     最も効率のよい最短ルートで目的を達成したいところですが、そこをいきなり目指そうとすると、「目で見て盗め」といった昔の職人風になって、個人の感覚頼みになったり、最悪の場合、後継者が育たないということに陥ったりしてしまいます。

     まずは完成要件をしっかりと定義する。例えば伝票入力が終わった時に、どんなことに対してどんな報告と成果物が求められているのかを示します。

     次に、その方法の概略を示す。例えば伝票入力にはパソコンを使う。入力し終わったら残高を確認する。といったことを示しておくわけです。

     そのうえで、ひとつの仕事を小さなブロックに区切り、さらにそれを遠回りでも簡単な方法から教えてやってもらう。できればできる人の隣に座らせて、その姿を見せるのがよいでしょう。

     例えば預金口座が複数あっても、重複仕訳を気にせずに入力してもらい、後から残高が合うように調整してもらうといった具合に、まずはどんな処理なのかを知ってもらい、処理後の達成感を感じてもらう。

     そして徐々に難易度の高い最短ルートに近づいていく、さらに一連の作業を通しで効率よく処理することができるようになる。というプロセスを踏むことが大切なのです。

    図1

    図2

    図3

    ルービックキューブから学ぶプロフェッショナルの条件とは

     

     話をルービックキューブに戻します。上手に教えてくれるサイトが見つかったことで、無事に6面を揃えることができるようになったわけですが、揃えられるようになったらなったで、今度はタイムを縮めたくなってきました。

     6面を揃えるのに、パターンを確認しながら操作するので、初めは10分くらいかかりました。

     しかし、何度かやっているうちにパターンを覚えてしまいます。目で動きを確認しながら、上→右→上→左…などと唱えていると、自然と覚えてしまうものです。

     そうなってくるとタイムは飛躍的に縮まってきます。1カ月もやっていたら、2分を切れるようになりました。

     しかし、タイムが縮まれば縮まるほど10秒を縮めるのさえもキツくなってきました。

     そこで次のステップとして、中盤の処理をショートカットするために、遠回りを回避するパターンを暗記することにしたのです。

     似た動きをするパターンをノートにまとめたり、実際のルービックキューブで確認したりしながら、

    50パターンほど暗記しました。

     しかし、覚えるだけでは速くならないのです。

     まず、パッとキューブを見て50パターンのどれに当てはまるのかを判断できなければなりません。色も6色あるので、頭の中は慣れるまで混乱しまくりです。

     次にその処理パターンを思い出せなければなりません。これには正しくパターンを覚えている必要があります。1パターンごとに3〜10手くらい動かします。

     そして最後に覚えている通りに手が動く、それも速く動く必要があります。

     これらが条件反射的に頭で考えず体が動くようになって、さらに次にどのキューブを動かすかを読めるようになって、初めてタイムを縮めることが可能になるのです。

     私たちの実務も同じです。

     「研修を受けたから知っている」

     「本を見れば書いてあるからできる」

     「マニュアルに書いてある通りにやればできる」

     確かにできるかできないかでいえば、できるのだとは思います。しかし、「プロ」であるならば、そんなレベルで仕事をしてはいけないのです。

     知識を理解し、覚えたうえで、体に染み込ませて、体が勝手に反応するというところまで究め、お客様の一歩先を行き、リードできてこそ、プロの仕事といえるのです。

     例えば「本を見ながらでよければ手術しますよ」という外科医がいても、怖くて手術なんて頼めないはずです。

    ルービックキューブができると顧問先が増えるたった1つの理由

     

     最後になりますが、このリレーエッセイではマーケティングについて書くのが恒例のようですので、一言。

     始めて2カ月ちょっと経った時点で、まぐれで1分を切りました。その記念に「資金が良く回る 開運ルービックキューブ」というノベルティグッズを作成しました。

     これです(図4)。

     500個作成して約40万円でした。

     これをお客様や銀行さん、そして知り合いの税理士にお配りしました。顧問先の紹介に直接結びつくことがないことは、皆さんも想像に難くないことでしょう。私もほとんど期待していませんでした。職員からも無駄遣いだと、かなり責められました。

     しかし、ルービックキューブをお配りした方の多くがフェイスブックで紹介をしてくれました。

     その結果、書いてから3年以上経つ拙著「借入は減らすな!」が再び売れたのです。アマゾンのランキングがいつもよりちょっと高くなるのを見るのは嬉しいものです。

     本が売れる、または、ネットでの露出が増えるといった自然な形で問い合わせが増えました。これは嬉しい誤算です。

     広告宣伝は「何が当たるか分からないから、取りあえず何でもやってみる」ということが大切なのだなと、知っていても知らなくても結果も対処も変わらない教訓を得るにいたりました。

    図4

    第20回税務会計系ブロガーサミットin池袋

     

      ところで、9月17日に池袋で税務会計系ブロガーサミットがあります。なぜかここで、仕事から外れてルービックキューブの揃え方を発表することになっています。あまり期待していませんが、「ルービックキューブ、私も6面揃えてみたい!」という方はぜひお越しください。

     「ルービックキューブなんて持ってないよ」という方も、ノベルティグッズを差し上げますのでご安心ください。

     7カ月経った今、6面を揃えるのに必要な時間は約1分です。ラッキーが重なると40秒を切ることもあります。平均タイムが30秒程度になるところまでは頑張りたいと思っています。

     最後に「ルービックキューブなんて今更興味ないよ……」という方に問いたい。

     このまま6面を揃えられずに一生を終えてもよいのですか?

    松波 竜太(まつなみ・りょうた)

    さいたま新都心税理士法人代表社員。税理士。神奈川大学経済学部卒。大手OA機器商社、会計事務所勤務を経て、平成15年に松波会計事務所を開業。平成25年10月さいたま新都心税理士法人(関東信越税理士会浦和支部所属)設立。

    500社以上の中小企業に関与し、財務体質の改善や銀行対策などのコンサルティングを中心に、経済学・統計学を取り入れた会計・税務サービスを提供している。

    銀行借入支援サイト「銀行借入ドットコム」を運営。

    著書に『借入は減らすな!』(あさ出版)がある。

  • 2016年8月号 ブログ・アウトサイドストーリー121

    なぜブログが長続きしたのか? ゆるい動機が長続きの秘訣 大林税務会計事務所 代表 税理士 大林茂樹

    いきなりの挫折

     

     ブログを始めてから、10年以上の月日が経過しました。その間にラインやフェイスブックなどのSNSが台頭し、ブログはやや下火になった感があります。

     30代の若さと勢いに任せて更新していた頃には及びませんが、それでもブログは更新し続けています。有名人でもなくカリスマブロガーといえるような存在でもありませんが、長さだけなら、負けてはいないと思います。

     なぜ自分はブログを書き、そして長続きさせることができたのかについては、思うところがあります。

     もし、ブログを書く目的がもうひとつ分からず、ブログを続けられないことで悩んでいる方がいらっしゃれば、少しはお役に立てると思います。

     ブログを始めるキッカケや目的は︑事務所のアピールやお客さまに役立つ情報を気軽に発信したいという思いからスタートすることが多いのではないかと思います。実際に、ブログはその目的を果たすためには、いまだに最強のツールのひとつだと思います。

     では、ブログに何を書けばいいのか?

     実は、これが最大の悩みなのではないかと思います。

     われわれには守秘義務があり、お客さまに会って何をしたかを事細かに書くわけにはいきませんので、ある意味無難な話題にしなければならないというのも、意外とハードルが高いように思います。

     そして、本業の税務や会計の話題を書いて、役立つ情報を発信したいと思いますよね?

     ところが、本業の話題を書こうと思っても、国税庁のホームページは充実しています。また、世の中には、税法の話題を非常に分かりやすく解説できる、カリスマ的な存在の方がいらっしゃいます。たぶん皆さんも、何人かそのような先生の存在が思い浮かぶことでしょう。残念ながら、凡人のわたしには、税務の話題で人気が出るような記事を書けるとは思えませんでした。

     いきなりブログを続ける最大の難関にぶち当たってしまったのです。ブログのアカウントを取得したのは2004年ですが、全く更新できず。ようやく2005年の後半になって定期的に更新するようになりましたが、その間1年以上書くことがなくてほんとうに困っていたのです。

    障害物競走で1位になればいい

     

     では、ブログを定期的に更新するキッカケは何だったのか?

     それは偶然の産物でした。ニュースの記事をネタに記事を書いたところ、アクセス数が急激に増えました。

     どうやら、ニュースの記事を切り口にするとよいらしいということが分かりました。

     これは、今でも変わらないと思います。もし書くことがなくて困ったら、ニュースの記事を切り口に、本業の話題を書いてみるといいかもしれません。長続きするかどうかは別として、普通の記事よりは反響があるので、ブログ更新の手応えを感じることができるハズです。

     ニュースを切り口にすれば反響があることが分かりましたが、依然として自分の書く記事が書いていて面白くないのです。どうしても専門用語から抜け切れず、分かりやすく書くという才能に欠けているようです。お客さまからも、なんか難しいねといわれる始末でした。

     ところがニュースで環境税が話題になった頃、諸外国のユニークな環境税の話題を書いたところ、今までの記事のなかで一番大きな反響がありました。

     もっと早く気がつけばよかったのですが、海外旅行と歴史は昔から大好きだったので、諸外国の珍しい税金や税金の歴史に関する話題は十八番だったのです。

     珍しい税金や税金の歴史を切り口に記事を書くことは、税務の解説という本業に直結した話題ではないので、もしかしたら邪道なのかもしれません。

     しかし、正統な記事を書くとどうしても、自分には分かりやすくて役立つ記事を書くことができそうにないのです。

     普通の100メートル競走では負けるけれども、障害物競走で1位を目指せばよいではないかと開き直ることにしました。

     ニュースの記事をヒントに、珍しい税金や税の歴史を紹介するというスタイルを見いだして、ようやくブログに何を書くかという課題を克服することができました。

    順風満帆のなかで露呈した重大なる欠陥

     

     ニュースの記事を切り口に、珍しい税金や税の歴史を紹介するスタイルは、見事にハマりました。アクセス数も爆発的に増えて、大手マスコミがこぞって拙者のブログを取り上げてくださいました。子供の頃の夢だったテレビ出演も果たせました。思わぬ成果に自分でもびっくりするほどでした。

     しかしです、順風満帆に見えたこのスタイルには大きな落とし穴がありました。毎朝ニュースを眺め、そこから自分の知識を結びつけて記事を書くというのは、実はものすごい労力と時間を必要とします。しかも、昨日の新聞は誰も見てくれません。ニュースを切り口にした以上は、どんなに忙しくてもスグに記事にしなければ、一瞬で陳腐化してしまうという宿命を抱えていました。

     実は、税務に関する記事もここまで極端ではありませんが、同じような宿命を抱えています。

     税法改正の前後は記事を読んでくれますが、税法改正が一段落したら、周囲の関心は薄れてきますし、ネタ自体も探すのが意外と難しいのです。税務に関する記事は、われわれの本業でありながら、コンスタントに書こうとすると、意外と難しいのではないでしょうか?

     なんだかんだいって6年くらい続けましたけれども、体力勝負のスタイルが長続きするわけがありません。ブログの更新が苦痛になり、ブログの更新自体に飽きてしまいました。

     大手マスコミに取り上げてもらえるほどの反響があったものの、ブログを長続きさせるという視点で見ると、順風満帆に見えながら、実は重大なる欠陥を抱えていたわけです。

    無理をせず自分の好奇心を満たすためにブログを書く

     

     ここで筆を折ってもよかったのかもしれませんが、税務会計ブロガーサミットというイベントを通じて多くの方と知り合い、多くの気づきを得ることができました。お客さまに役立つ情報を発信したいという目的で始めたブログですが、ブログを書くことによって自分自身が変わっていく効果があることに気がついていました。それを自らの手で断つことは、お金では買えない大事なものを全て失ってしまうような罪悪感に近いものを感じていました。

     なんとかブログは書き続けていきたいと思い、何を書けばいいのかを再び模索する必要性に迫られました。

     これまでの反省から、時節や季節に関係なく書けるネタじゃないと、とても続けられそうにありません。

     そこで、自分が読んだ本で気に入った一節を自分なりの言葉で、気がついたことを自由に書くというスタイルに変更しました。

     これなら、時節や季節に関係なく書けます。

    そして、種明かしをすれば、書きだめも可能です。仕事の閑散期に記事をまとめて書いて、繁忙期は、それを配信するだけです。

     もっと種明かしをすると、もしかしたら、ブログを続ける最大の秘訣になるのかもしれませんが、過去に書いた記事の「てにをは」を変えて、ほぼソックリそのまま記事にするという手抜きも可能です。

     ほんとうに忙しいときは、全く手を加えずに配信したこともあります。

     別にお金を取っているわけでもなく、また有名人でも何でもない自分が過去に何を書いたかなんて誰も気にしていません。

     自分が有名人で、有料の記事だったら大いに問題がありますが、そうでなければ、過去の記事をソックリそのまま配信しても、文句をいう人は誰もいません。

     いってみれば、TVアニメの「サザエさん」の世界です。原作者が亡くなっているのに続いているのは、毎回少し手を加えながら、同じネタを何回も使いまわして、あたかも全く新しいネタのように見せているからです。

     確かに、反響という側面からすると、税法改正時期やニュースを切り口に記事を書いたほうが反響が大きいのは事実です。このスタイルを放棄したので、自分のブログがマスコミに取り上げられることは、もうないと思います。

     しかし、反響が大きい記事は、自分よりもっと才能のある有名な先生が書けばいいことです。

     凡人は、ブログを無理なく続けることだけを考えればいいと開き直ることにしました。

     そして、ブログの目的もお客さまに役立つ情報を発信したい、そして、反響の大きな記事を書いて、見込み客や既存客にアピールしたいという意気込みがありましたが、これも体力勝負になるので、続けるのは難しいように思いました。

     ブログを書く目的は、お客さまの役に立つといった大それたものではなく、また、マスコミの注目を集めて見込み客にアピールすることでもなく、自分の好奇心を満たせるかどうかに変わってきました。

     心理学的にいうと、これは内面的動機というそうですが、肩肘を張らないゆるい動機が長続きをする秘訣だそうです。

     試行錯誤を続けてきましたが、ようやく自分の居場所を見つけたような気がします。

    これからの10年をどうするか?

     

     若さと勢いで始めたブログですが、ようやく自分の居場所を見つけられたので、いつまでも続けられるような気がします。

     しかし、ブログを書いているのは、あくまでも生身の人間です。今から10年経過すると還暦です。30 代から40代、40代から50代になるのとワケが違うような気がします。

     正直、還暦を過ぎて、今までと同じようにブログを更新しているイメージがいまひとつ湧いてきません。

     ブログを続けようと思えば、いつまでも続けられそうな気がするけれども、果たしていつまで続けられるのだろうかと自問自答するようにもなってきました。

     取りあえず、あと5年は頑張ってみようと思います。

     そして、5年経過しても、まだ体力気力が旺盛であれば、「中庸」「菜根譚」といった中国古典をベースに記事を書くという、新たなスタイルで勝負しようかなと思っています。

     自分の興味があることを無理なく書き続けることによって、多くの出会いと多くの気づきを得ることができました。自分に興味があることをなんとなく思っているだけではできなかったことです。ブログを通して記録したからこそなし得たものだと思います。これがブログの醍醐味です。

     本来であれば、本業の話題を誰もが分かりやすいように情報発信できるのが一番いいのかもしれません。

     ただ、これにこだわり過ぎてブログが続かなかった人を何人も見てきました。

     ブログのスタイルはそれぞれです。本業の話題を書く、あるいはお客さまの役に立とうするプレッシャーがブログの可能性を狭めているのであれば、本末転倒ではないかと思います。

     ブログの可能性は、自分自身が決めることです。

     フランスの哲学者パスカルは、「人間の尊厳の全ては、考えることのなかにある」と言いました。人間の尊厳の全ては、自分が書き綴ったもののなかにあるともいえないでしょうか?

     ブログを書く目的も、実はそこにあるような気がします。もしかしたら、そう遠くない日にブログをやめる時期が来るかもしれません。そのときが来るまで、少なくとも自分は、人間が人間であるために、そして自分が自分自身であるためにブログを書き続けていきたいと願っています。

    大林 茂樹(おおばやし・しげき)

    東海銀行(現三菱東京UFJ銀行)を経て、1999年7月開業。中小企業のよき相談相手として「企業家の意思決定に勇気を与え、社会を変え人を変えるために貢献します!」を経営理念とする。顧客サービスの一環として「早い・わかりやすい・頼みやすい」を掲げているが、白髪が増えると同時に、「早い」がかなり怪しくなっている。ブログを始めてから、もうすぐ10年。その間、新聞・テ㆑ビ・ラジオの取材多数。ドラッカーをテーマにしたメルマガで読者数は日本最大級であるが、毎週 1本配信するノルマにひと苦労している。著書に「セ㆑ブな決算書、メタボな決算書」(九天社)、「税務事例コース・実践 証券業務コース」(共著)(経済法令研究会)など。ドラッカー学会会員。

    川越木鶏クラブ会員。

     

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  • 2016年7月号 ブログ・アウトサイドストーリー120

    言葉がわかると内容が理解できる こちら中小企業総務部 不破茂夫

     こんにちは、こちら中小企業総務部の不破茂夫です。エッセイに入る前にお詫びを。今年3月に予定していました「税務会計系ブロガーサミット」は、諸般の事情で中止となりました。昨年9月の前回サミットの幹事である私の準備不足が原因です。大変申し訳ありませんでした。

     次回の「税務会計系ブロガーサミット」は9月に首都圏で開催予定です。幹事は埼玉の加藤暁光先生が引き受けてくださいました。サミットの準備は水面下で進んでいるようです。

     今後、公式ブログなどで告知があると思いますので、ぜひご参加ください。

    日経新聞を読んでいなかった

     

     昨年1月に新聞の読み方セミナーに参加しました。セミナーの教材は日経新聞でした。私は会社では総務部に所属し、一般の総務の仕事に加えて経理や労務も担当しています。私は総務課長なので仕事柄、金融機関の人などとよく話をします。話をしていると若い担当者でも経済ニュースを取り上げるなど、日経新聞を読んでいるのがよくわかります。一方、私は会社に届いた新聞を最初に見る立場にあるのに、見出しをさっと見るだけで役員に日経新聞を渡していました。

     セミナーでは新聞の読み方のコツを教えてもらいよかったなと思う反面、何かモヤモヤしたものがセミナー後にも残っていました。よく考えてみると、経済用語がわかっていなかったため、記事の内容がわかっているようでわかっていなかったのです。総務・経理担当の総務課長なのに、日経新聞を読んでいないのはさすがにまずいと思い、翌日から日経新聞を読み始めました。

    きょうのことば

     

     セミナーの翌日から日経新聞を読み始めたのですが、税務会計系の記事以外はあまりよくわかりませんでした。このままではまずいなと思ったときに、日経3面の左端に載っている「きょうのことば」が目に入りました。「きょうのことば」では、1面トップ記事で取り上げられる大事な言葉が解説されています。その時に載っていたのが「株主配分」という言葉でした。私は中小企業に勤務しているのであまり気にしていませんでしたが、大企業では残った利益を株主にどう配分するのかという、とても大事な言葉です。今まではこういう言葉や記事は自分には関係ないからと避けていました。だから経済記事が読めなかったのだと思いました。

     次の日からは日経新聞を読むときは1面トップ記事の内容がわからなくても、「きょうのことば」だけはジャンルにかかわらず読むようにしました。自分には関係ないのではなく、当事者意識を持つように心がけました。経済用語だからカネに関わる言葉が多いのかなと思っていましたが、読んでいくうちにヒトやモノに関する言葉、直接的に経済用語とはいえない政治・社会・世界に関する言葉が取り上げられ、必ずしも経済=お金ではないことを意識できるようになりました。

     また、言葉を1回で覚える自信がないので、「きょうのことば」をノートに貼り付けて何度も読みました。その結果、結構いろいろな言葉が頭に残るようになりました。原始的なやり方ですが、自分も若くはないのでこういうやり方が合っているのかもしれませんね。

    言葉がわかると内容が理解できる

     

     ここまで、「きょうのことば」を読んで用語を理解することによって、経済記事が少しは読めるようになってきたことを書きましたが、何も特別なことをしているわけではありません。学生時代、英語を勉強したときに英単語・英熟語の意味がわからないと英文がスムーズに読めないので、〝出る単〞などで英単語を一生懸命覚えました。歴史では出来事を理解するために地名や人名などを覚えました。言葉・用語がわかると学校の勉強が理解できたのではないでしょうか。

     自分もそうですが、新しい仕事をするときはまず専門用語がわからないとできません。今の職場に転職してきたとき、経理や会計は前職の知識を生かせましたが、労務や人事はほとんどわからず、安全衛生に至っては全くわかりませんでした。そのときの自分の上司は実務をほとんどやっていなかったので、わからないことは社会保険事務所(現在の年金事務所)などの外部機関に聞いたりして対応しました。当時は目の前のことをこなすのに必死で、仕事内容をよくわからずにやっていましたが、慣れてきて専門用語の意味がわかってくると仕事内容も理解できてきました。

     自分もいよいよ定年が見えてくる年齢になりました。あれもこれも簡単に覚えられるわけではないので、今後は言葉ひとつひとつを大事にして、あせらずゆっくりと物事を理解していこうと思います。

    不破 茂夫(ふわ・しげお)

    岐阜県岐阜市生まれ。現在、岐阜県内の従業員120名の中小企業の総務部に勤務。総務の仕事だけでなく、経理・労務・人事の仕事も担当。現在、行政書士の資格取得のため勉強中。資格取得により実務能力のさらなる強化を目指す。税務会計系ブロガーサミットには第1回から参加。

     

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  • 2016年5月号 ブログ・アウトサイドストーリー119

    運命自招——私以外、私じゃないの 清水裕雅税理士事務所 所長 税理士 清水裕雅

     こんにちは。「岐阜県大垣市で働く税理士のアメブロ」を書いています、清水裕雅です。今回、リレーエッセイの執筆依頼をいただきました。

     ちなみに原稿を書いているのは、確定申告期が終わって、遅れた仕事の何から手をつけようかと思案している3月下旬。

     「そういえば執筆依頼がメールで届いていたなあ……」

     「3月締め切りだったような気がするなあ……」

     と思い出してメールを見直すと……、まさに今日が締め切り日です。これが最優先に取り掛かるべき仕事でした(笑)。

    リ㆑ーエッセイまでの経緯 その1~ブロサミ初参加~

     

     なぜ執筆することになったのか。それは、「税務会計系ブロガーサミット」との出会いまでさかのぼります。私が初参加したのは、2012年9月8日に岐阜で開催された「第13回税務会計系ブロガーサミット」です。

     その開催1週間前に、偶然にも幹事を務める不破茂夫さんと名刺交換をさせていただいたのがきっかけです。そのとき、岐阜で開催されることや岐阜の税理士の参加表明が、その時点でないことを聞きました。岐阜開催が決まった経緯も、この年に「ぎふ清流国体」が開催される記念の年であったからです。

     全国から岐阜に多くの税理士、公認会計士が集う機会に、岐阜からの参加がないのは申し訳ないと思い、私自身の都合をつけて第1部のブロガー交流会に参加しました。また声をかけさせていただいた岐阜の先生方で、参加してくださった方もあり、少しは力添えできたかなと感じています。

     その後、各地でブロガーサミットは開催されていますが、私自身はさまざま(?)な理由で参加できないでおりました。

    リ㆑ーエッセイまでの経緯 その2~ブロサミ2回目の参加~

     

     2015年9月12日、「第19回税務会計系ブロガーサミット」が名古屋で開催されるということで、再びこの回の幹事である不破さんから声をかけていただきました。前回は勤務税理士という立場でしたが、この年に独立開業し、新たなスタートを切ったタイミングでの開催に縁を感じるものがありました。

     研修会では、株式会社テムストの森哲也さんを講師に迎え、レゴブロックを使った効率を学ぶ研修。名古屋開催ということで名古屋の方かと思っていたら、名刺交換をしてみると私の地元である大垣市の会社勤務で、また自宅から会社までの通勤途中に私の事務所があるということもご縁を感じました。

     今回は研修会だけでなく、懇親会、二次会まで参加できたことで、全国から集まる参加者の方々との交流が図れたと思います。また本リレーエッセイの執筆打診と、2015年12月号からスタートした実務経営ニュースの新企画「江面洋治の若手会計人に訊く」の企画案もこのときに伺ったのでした。

    「江面洋治の若手会計人に訊く」誕生秘話?

     

     二次会の席で江面さんから「実務経営ニュース」の読者である会計人のなかには、大規模事務所の事例を知りたい人ばかりではなく、身近に感じられる、若手の事例を知りたい人がいるはずだ! という話を聞きました。私は読者ではありませんでしたが、大いに共感し、賛同したのでした。開業したての私にとって、大規模事務所の事例は遠い存在で、参考にしづらい印象を受けてしまいます。講演会などに参加しても同様で、事業規模、年齢等々に差があると、よい話を聞いたとしても、その場だけの満足で

    終わってしまう自分がいました。そのため、手が届きそうな若手会計人の事例を紹介するコーナーは、私自身が読みたいコーナーだと思ったのです。

     幸いにも企画案が通ったようで、連載第1回として、2015年10月29日に取材していただく機会を得ました。取材の中では、なぜ税理士を目指したのか、開業税理士になり、どんなことをしていきたいのかなどを聞かれることで自分自身を振り返る機会となりました。またこの前後にホームページの充実も進めていたので、よいタイミングで取材を受けることができたと思っています。

    ブログスタートのきっかけ

     

     前置きが長くなりましたが、そろそろ本題のブロガーとしてのことについて書きたいと思います。ブログスタート時の私は勤務税理士であり、事務所のホームページの運営担当者でしたが、アクセスが増えない状況が続いておりました。

     当時話題となっていたブログを始めることで、ホームページに誘導したい、ホームページからの問い合わせを増やしたいという思いがきっかけとなり、2010年5月9日にブログをスタートさせました。ブログ自体のアクセス数を増やすために、とにかく毎日、記事をアップすることを課題としました。

     事務所セミナーの告知はもちろんのこと、事務所からお客様にお渡しする事務所通信の内容やテレビ番組を見た感想、グルメネタなどなど、さまざまなことをテーマに書いてきました。

     その後、ツイッターやフェイスブックといったツールも登場し、並行していろいろとやっていました。特にやり始めのツールについては、個人的に勉強会に参加するなどして、知識を深めながら、模索しながらの運営でした。

    ブログを続けることができた理由

     

     文才があるかどうかは別として、書くこと自体が嫌いでなかったのが、続けることができた理由だと思います。毎日書き続けることは、ネタ探しなどで苦痛な部分もあります。

     正直なところ、ホームページやブログへのアクセスは多少増えたとしても、直接的に売上につながったことはありません。当初の目的はいまだ達成していない状況です。しかしながら、ブログ等を通じて知人が増えたこと、知り合った方々の動向を知ることができること、また、私をより知ってもらえる機会が増えたことは続けている効果だと思います。

     先述のブロガーサミットとの出会いも、ブログをやっていなければ、参加資格がないからと参加を断っていたと思います。独立開業した現在は、事務所ホームページ(メインとサブ)、フェイスブック(事務所と個人)とアメーバブログを運営しております。

    ブログで発信していること

     

     税理士が提供しているものは知恵や情報だと思っています。カタチあるものとして、確定申告書や経営計画書などの成果物はありますが、依頼者が見て、それが品質の高いものであるかが分かるかといえば、相当難しいことです。出来上がったものを見るというよりも、依頼者が「安心して任せられる人」と思ってもらえることが大切です。人柄や人間力と表現されますが、万人に当てはまる正解はないと思います。結局のところ、自分と合う依頼者と出会えるかどうかにあります。

     ブログでの記事はほぼ日記(日々の出来事)です。しかしながら、個人的な日記と同じ書き方では、私個人としての人柄は知れても、税理士としての人柄は伝わらないと思っています。ですから、ブログでは、中小企業経営者の視点、社会人としての視点が出るように心掛けて書いています。

     一消費者として訪れる場所も接客や管理システムが参考になることもありますし、こういうことはしてはいけないと反面教師として学ぶこともあります。商品サービスを提供する側では意識していることも、提供される側になると、ふと抜けてしまうことがあります。

     自分自身にとって意識する訓練でもあり、ブログの読者である経営者の方々にとって、「そういう視点もあるのだな」と気づきが増えればいいなあと思っています。もちろん私自身の人柄やその考え方を知ってもらい、ぜひ一緒に仕事をしたいと思ってもらえれば幸いなことです。

    おわりに

     

     開業して1年が経過しました。ブログやホームページに掲載するのは、可能な限り背伸びした言葉でなく、等身大でありたいと思っています。事務所の行動指針として掲げている「一緒懸命」という言葉は、税理士が経営者を指導するということではなく、「一緒に考えましょう」「一緒に成長していきましょう」という気持ちを表現したものです。

     自分自身が置かれている状況の中で何か行動を起こすと、そこに新しい支援の手があったり、次の成長のための課題を与えられたりするものです。今回、機会をいただいてブログとブロガーサミットにまつわるエピソードを振り返っただけでも、多くの出会いがあり、成長の機会があったことを再認識しました。

     自分だけの力ではないですし、他人だけの力でもできることではありません。ほんの些細な偶然に気がついて拾うことができるか、見逃して通りすぎるかで、自らが招く運命が変わっていきます。見逃したものも多いのでしょうが、拾い上げたものも多かったから現在の私がいるのだと思います。

     私だからできること、私しかできないことは何なのか。これからも自分を高めるとともに、税理士として経営者の方々の気づきになるような発信を続けていきたいと思います。

    清水 裕雅(しみず・ひろまさ)

    清水裕雅税理士事務所所長。税理士。昭和53年6月生まれ。岐阜県大垣市出身。富山大学経済学部卒業、朝日大学大学院博士前期課程修了。平成19年、税理士登録。10年間の税理士事務所勤務を経て、平成27年清水裕雅税理士事務所を開設。平成23年度より岐阜県社会福祉法人等特別指導監査官。セミナー講師として、経営者、起業家向けのセミナーをはじめ、公益法人、社会福祉法人向けのセミナーなど講演多数。


    岐阜県大垣市で働く税理士のアメブロ

    清水裕雅税理士事務所ホームページ

    清水裕雅税理士事務所フェイスブックページ

  • 2016年4月号 ブログ・アウトサイドストーリー118

    「ない」「ない」「ない」 税理士法人TAパートナーズ 相浦圭太

     「ない」をキーワードに、最近思ったことが3つほどある。

    1つ目の「ない」

     

     まず初めの「ない」は、燃費があまりよくなら「ない」。私の自家用車には、アイドリング中にエンジンがストップし、走りだすとエンジンがかかる機能がついている。いわゆるアイドリングストップだ。今では結構な種類の車両に搭載されているのではないだろうか。購入時はその機能が珍しく、「ガソリンをあまり消費しない=ガソリン代が節約できる」ということで、その機能がついた車を選んだ。しかし、運転の仕方も悪いとは思うが、思った以上に燃費があまりよくなら「ない」……。それよりバッテリーの消費が激しく、そちらの交換代が余計にかかってしまっている。

     まあ、私だけかもしれないが、ガソリン代が1円でも安いところで給油すると、何かに勝利したかのように満足する。そんな満足感を得るために、大事なガソリンを消費しながら、遠いところの安いガソリンスタンドへ。経済的ではない。

     アイドリング中のエンジンストップ機能はガソリンを消費しないということでは地球に優しいかもしれないが、別のエネルギーを消費している。この場合は電気エネルギーである。バッテリーの交換時期は早くなるので、いろいろな側面から見ていくと果たしてエコになっているのか疑問である。バッテリーの消費や交換を考えると、あまり経済的には得をしている感じはなさそうだ。

     目先のガソリン代の支払いや燃費ばかりに気を取られ、実際は総合的に考えるとプラスマイナスゼロ、もしくはマイナスなんてことも考えられる。何もこのようなガソリンの例だけではなく、意外と周りを見ても、目先にとらわれ、選択を誤ることは多くある。まあ、私もそのような選択をした一人であるのは間違いない。

    2つ目の「ない」

     

     2つ目の「ない」は、世間が税の改正に振り回されている感が否め「ない」。消費税および相続税の増税がよい例である。消費税においては10%になる前の駆け込み需要、軽減税率導入による混乱、相続税においては過度な税金対策に振り回されている感じがする。

     家の購入は今のうちということで、こぞって購入に走っているが、現場では人も資材も足りない状態。それらの金額も上昇し、建築コストに影響を与えている。消費税率が5%から8%へ上がった段階で差額3%くらいのコスト増が起こっているであろう。今度の8%から10%への増税が刻一刻と迫る今も、オリンピックとの相乗効果で2%くらいの上昇は覚悟したほうがよさそうだ。案外増税後やオリンピック後に家を購入するほうが賢いのかもしれない。コストも落ち着いて、現場も少なくなるので、ゆっくり丁寧な仕事をしてくれる可能性だって出てくる。

     軽減税率ではイートインとテイクアウトで税率が違うということで、テイクアウト商品が今より増えてくる可能性が高い。ただでさえ家飲みが増えているご時世で、その増え方に拍車がかかりそうだ。飲食店の経営者は気が気じゃないだろう。外での食事によるコミュニケーションが不足することで、現実社会での直接的な人とのやりとりは減り、仮想の世界でコミュニケーションを楽しむ人々が増えそうでもある。

     ある国では本が軽減税率の対象とのことで、カバンなどに小さな本をつけ付録と見立てて、消費税を安くするなどの商品も登場しているらしい。おかしなテイクアウト商品が日本でも出てくる可能性がある。個人的にはどんなものが出てくるのか、少し楽しみではある。

     相続税においては確かに増税になったが、その対策を行うようにいろいろな方面で騒ぎ立てすぎである。改正前の相続税の申告件数は、全国平均で100件相続が発生しても5〜6件、増税後で倍くらいの10から12件といわれている。全国平均なので、土地の評価が高い大都市圏を含めていると考えれば、私のお膝元、ここ北九州市の件数はそれ以下となるだろう。

     実際、増税後にいくら税金がかかるようになるかをしっかり押さえたうえで、本当に対策が必要なのかも含めて考えていきたい。今まで納税しなくてもよいくらいの財産しかなかった相続人さんたちが、納税しなければならなくなるからといって、慌てて借金して不動産経営を始める。実際何もしなかったとしても少しの納税で済んでいたケースにもかかわらず、不動産経営を始めたばっかりに借金の返済と不動産の維持管理に携わらなければならなくなる。まあ、経営がうまくいけばいいのだが、そんな簡単なものではない。人によっては納税したほうが楽だったというケースも出てきているのではないだろうか。

     また、相続税改正で沸いているこの時期に、まだまだ若いのに早く対策をやりすぎる。しかし、いざ相続が始まった段階での法律は変わっている可能性だって十分あり得る。対策後の税法改正などで、やったことが仇になることだって十分考えられるのである。本当の円満な相続を、法改正などに振り回されることなく行っていきたいものである。

    3つ目の「ない」

     

     最後の「ない」は声が出「ない」。年明け早々、3日間くらい声が出なくなった。風邪気味もあ

    ったのだが、仕事始めのスタッフとの打ち合わせで話しすぎたせいで声が出なくなった。歌手じゃあるまいし、問題ないと思っていたが……、意外と仕事にならない。

     税理士の仕事は意外としゃべること⁉もしくは私が単なるおしゃべり?

     よいほうでとらえると、自分の知識・経験・情報をお伝えするのが税理士の仕事だとあらためて気づかされた。黙って仕事ができるものではない。「伝えることができない=アドバイスできない」。だから仕事にならない。声以外に伝えるスキルを身につけているならまだしも、生まれてこの方、声以外でモノを伝えることをしていないので、会う方会う方に大変ご迷惑をおかけした。そう考えると、五体満足で仕事ができるということの有り難さを感じる。体調をしっかり管理していきたい。とはいえまだまだ好き勝手にやらせてもらっているので、健康管理できているとはいえない状況。体の調子だけでなく、声の調子も重要。皆様も、声は大切に。

    相浦 圭太(あいうら・けいた)

    税理士。昭和51年福岡県北九州市生まれ。平成16年に税理士登録と同時に開業。 同19年税理士法人TAパートナーズ設立。 福岡を中心に中小零細企業のよきパートナーとして会計、税務、経営の助言

    を行う。また、中小企業におけるM&Aや贈与、不動産の有効利用などを含めた相続サポートにも注力。「中小零細企業の縁の下の力持ちとして、経済の荒波を皆で一緒に乗り越えたい!」 という思いを胸に精力的に活動中。

  • 2016年3月号 ブログ・アウトサイドストーリー117

    事務所の移転、8年経ってみて 小長光孝税理士事務所 小長光 孝

    ご指名ですので書かせていただきます。

     

     2007年9月に税務会計系ブロガーサミットin福岡で幹事をさせていただきました。その後、ブロガーサミットには何度か参加した形跡がありますが、ご無沙汰いたしております。バトンが回ってくると思っていませんでした。

     ブログは、税理士としてやっているものは、あまり更新していません。仕事以外のいくつかの連絡用のブログはよく更新しています。あと、実は、匿名で税理士らしき者として書いていたブログがあるのですが、6年ほど前に無期限活動休止を宣言して放置しています。

    さて何を書きましょう。

     

     8年前になってしまいましたが、私は福岡でのブロガーサミットの2カ月前に、事務所の移転をしました。ということで、その後、その間、近況の報告に代わるものでも書いてみたいと思います。移転してみたらこんなことがありました的な話で。何かの参考にしていただけたら幸いであります。

    私の事務所の移転は2007年7月のことでした。

     

     いきなり余談ですが、引っ越し(7/16)の直前(7/14)に剣道の試合でアキレス腱を断裂してしまい、足を固定したまま何もできず、引っ越し作業を眺めました(7/17入院、7/18手術)。

     福岡でのブロガーサミット(9/15)は、松葉づえこそ卒業していましたが、左足に装具、短パンという姿でした。人生のほんのわずかな期間の痛々しい姿を、ブロガーサミットの幹事のときにさらすようなことになるとは。今となってはいい思い出ですが、いろいろとご迷惑をおかけしました。

     話を戻して、私の事務所の移転。福岡市中央区大名から、より自宅に近い東区千早というところに移りました。入居していた古いビルが2005年3月の福岡県西方沖地震で被災したのがきっかけでした。

     九州でもっとも税理士事務所が密集していると思われる地域から、郊外へと移る感じでした。

    移転の理由はいくつかありました。

     

     入居するビルのオーナーに顧問契約を解約されたこと(地震の後、建て替えを強く勧めたのがマズかったか)、ビルの建て替えでなく修繕で済ませたことで、安全性に不安を感じたこと(これじゃお客様呼べないよ〜↑個人の感想)、高齢になった父(税理士)の通勤の負担軽減(私がラクしたかっただけかも)などでした。

    変わったこと、分かったこと、いろいろあります。

     

     駐車場代が安くなったなどの経費軽減の話はたくさんあるのですが、それ以外のことで、変わったこと、分かったことをいくつか紹介します。

    飛び込みのお客様が増えました。

     

     看板を掲げています。通りすがり?の方が事務所を訪問され、顧問契約をされます。資産税や個人事業主さん、小さな会社のお客様などです。個人事業主の顧問契約が増えました。事務所の経営には大口のお客様に頼るより、小口をたくさん持つほうが安心感は増します。

     「前を通りました」「ホームページを見ました」と電話があります。いきなりピンポーン!と訪ねてこられる方もいらっしゃいます。税理士過密地域にいるころはほとんどないことでした。

    仕事以外のことに時間を使いやすくなりました。

     

     自宅と事務所が近いと、子どもの急な病気への対応など、時間の調整が可能です。小学校も中学校も近いです。中学校の進路説明会、三者面談にも出ています。今年度はわが子のクラスでの租税教室も実現しました。

     もともと少年剣道の指導をやりたくて自営業の道を選んでいるので、平日の夜に週3回の稽古に行けるのは幸せです。

     でも、地元ドップリ感が浸透すると、役(厄?)が回ってきます。地元の剣道連盟のは断れませんでした。PTA役員はかたくなにお断りしています。何でも引き受けると、仕事の時間が確保できなくなりそうです。

    税理士会の支部が変わりました。

     

     九州で最大の福岡支部(2015・11・30現在:会員数760名、法人会員数63社)から、ベッドタウンで税務署OBが多い香椎支部(同249名、同1社)へ。若い税理士が多い支部から、老人会っぽさが否めないアットホームな感じの支部へ。支部が変わることには実は少し抵抗がありました。今は、身の丈に合っていると感じます。

     数十人という規模の支部もたくさんあるので、九州では大きいほうの支部ですが、前に比べると誰とでも顔見知りになれる感じで、話しやすい雰囲気があり、相談できる仲間がたくさんできました。

    既存のお客様への影響は小さかったと思っています。

     

     ほんの少しのお客様にとっては明らかに不便になりました。移転してあらためて分かりましたが、実はほとんどのお客様は郊外でした。自分の事業が続くことが大事ですから、割り切るしかないです。ほんの少しの方だけゴメンナサイです。

    繁華街を歩くと目が回りそうになります。

     

     もともと人ごみが苦手で、大学を出るときも、都会での就職はムリと考えていました。すっかり田舎者になりました。たまに博多駅などに行くと、目が回りそうで帰りたくなります。何だかゆっくりな感じになりました。ストレスを受けなくなったと考えるとよいことですが、本当に目が回ってしまうようになるとは自分でもビックリです。

    事務所移転に関して、経営戦略みたいなものは描いていませんでした。

     

     実際に移転をした後に、沁みるように分かったことがたくさんありました。狙っていたのかそうでなかったのか、自分でもよく分かりません。分かりませんが、よかったことばかりのように感じます。物事によっては、先を描き過ぎず、自分の直感で行動するというのもアリだとも感じています。

     今回はリレーエッセイということで、振り返る機会をいただきましてありがとうございました。何だかよく分からずにネットに救いを求めていた数年前に比べて、今は、少しはリアルな世界で地に足がついた感じになったような気もします。

     ゆるい作文になりましたが、どなたかの何らかの参考になれば幸いです。

    小長光 孝(おさみつ・たかし)

    1968年福岡市生まれ。中央大学法学部卒業。大学卒業後、三井海上火災保険(プロの保険代理店として独立を目指すコース)に就職。勉強して営業に出るもうまくいかず、「税理士になれば人が話を聞く!?」と父の職業・税理士に初めて興味を持ち、税理士を目指す。2002年税理士登録。剣道教士七段。20代で描いたスタイル「事業を営みながら少年剣道の指導」を手に入れ、現在さらなる中身の充実に努める。

  • 2016年2月号 ブログ・アウトサイドストーリー116

    人生は誰に出会うかで決まる まさき公認会計士事務所 所長 公認会計士・税理士 正鬼晋太郎

     なんと10年生き延びました。一般事業会社の10年生存率を考えると、ありがたい限りです。

     一度、こちらに記事を書かせていただいたのが5年前くらいだったと思いますが、あれから環境は大きく変わりましたので、いろいろご報告させていただこうと思います。

     いずれにしても、ここに記事を書かせていただく大本、税務会計ブロガーサミットなしには、今の自分は語れません。感謝の意も込めまして、開業時からの思い出を書かせていただきます。

     2006年8月1日に監査法人トーマツを退職した私の開業は、ほんとうにないない尽くしのスタートでした。なぜ退職したのか……。サラリーマンができない子だったんです……。

     監査法人4年目でしたが、合格年次も遅く、上司は自分と同い年か年下。こりゃ、ここにいても、いつまでたっても出世もできないし、稼げないし、面白くないなー、と思っていたとき、家庭内に問題発生。子供も生まれ、共働きをしていましたが、実家の母にかなりのサポートを受けておりました。子供の保育園の送り迎えなど、甘えてしまっていましたが、母の病気により、頼ることが無理に。

     さて、困った。子供は当然、自分たちで育てるもの。そんなときに、さてどうするか。妻がやめるか、私がやめるか。夫婦会議です。

     妻は当時銀行員として勤務12年目。私は公認会計士として監査法人4年目。妻の給料はそこそこ高かったし、私は監査法人の仕事に嫌気もさしていましたので、結論的には私が退職することになりました(超苦手な上司がいたことは、内緒の話)。ある意味、主夫になってもいいかなあと思っての退職でした。

     そうはいっても私がまったく仕事をせず、子育てだけというのも都合が悪いので、パートをすることになりました。いえいえ、スーパーにレジを打ちに行ったわけでも、新聞配達をしたわけでもなく、公認会計士としてのパートです。年間60日勤務で、そこそこ食えるくらいの仕事でした。いい時代でした。会計士業界もそこそこ儲かっていたのですかね。そのパートの60日以外はヒマーな開業のスタートでした。

     で、まあ、公認会計士としての仕事などあるはずもなく、一応、税理士登録してからの会計事務所開業です。もちろん自宅開業です。自宅開業といいながら、一日中家でぼけっとしていました。今思い返しても、何をしていたのか。3年は仕事らしい仕事はなかったです。あれほど電話の鳴らないのは、人生最後の長期の夏休みって感じでしたね。今考えれば、懐かしいような、恐ろしいような。なにしろ、人生初でファイナルファンタジーのラスボスを退治しましたからね(笑)。

     さて、暇なので、暇にかまけて多分、勉強はしていたんだと思います。いや、ただのネットサーフィンかな。私の社会人の振り出しは銀行員です。やりたいことは企業経営者に関わり、会社をよくすることだと考えて、出した答えは経営コンサルタント……。

     税理士として税金計算をするというよりも、その前も数字を出してくる、経営の大本に関わりたいなあとずっと考えていました。

     そんなときにインターネットで発見したのが、税理士コンサル化計画プロジェクトというものでした。こちらでも有名な、京都の近藤 学先生主催のプロジェクトでした。私の考えていることと同じだー、と思い、ネット上で参加登録したところ、なんと、登録の数分後に近藤先生からの直接のお電話。超びっくりでした。ネットで見ている、有名な税理士先生からの直接の電話。ネットもテレビも同じようなものと思っていたので、テレビを見てたら芸能人から電話をもらったような感覚でした。

     本を何冊も書いている偉い先生からお電話をもらい、そこからいろいろな展開がありました。たしか、近藤先生からブロガーサミットに誘ってもらったような覚えが。ブログも書いてないのに。当時の税務ブロガーの有名な方の中に交じって大丈夫かと思いながら、びくびくして初参加したのを覚えています。

     その後。近藤先生からご紹介してもらった、サムライコンサル塾という士業のコンサル講座に通い、柳生さんという師匠を得て、セミナー講師などもするようになりました。

     このまま、経営コンサルタントとしてうまくいけばよかったんでしょうが、実は私の地元では、「コンサルタント=怪しいもの」という認識で、コンサルやりますっていうのはどうにも受けません。

     順調に顧問契約を得られるものの、「経営コンサル」というレベルの仕事は少なく、要所要所でコンサル的な話を挟む程度の対応となりました。結局、自分軸で自分のやりたいことだけやってもダメやなーと言いながらも、開業3〜4年目くらいからは、そこそこクライアントも増えて、経営も安定してきました。

     で、選択した道は結局、ビジネスとして会計事務所経営をしようということでした。地元の名士のような大企業に的を絞るのではなく、売上1億円以下、従業員10人以下の一番のボリュームゾーンを泥くさく取ってきて、みんなの経理部、地元の会計事務所にしようと顧客を絞ると、一気にクライアントが増えてきました。

     経営が安定してくると、何か別のことがしたくなるもの。ちょうどクライアントが海外進出を計画し、そのお手伝いなどして、それがとても刺激的で楽しかったこともあって、お、そうだ、海外だ、海外だ、ということで、自分の趣味で海外事業を計画することになりました。

     そこで、またしてもいろいろ探し、師匠を探し当て、海外事業を始めようとするも。海外進出コンサル的なことを考えていましたが、例によって地元にそんな人はほとんどおらず。で、気付いたのが、お金を海外に出すだけでいいじゃんという話で、海外投資になりました。

     海外でいきなり事業はできないですが、お金は海外で働けます。海外不動産、海外金融商品。いろいろ面白い経験もしました。いろいろ失敗もしました。飛んでなくなった投資もたくさんあります。うまくいっているものもあります。ただ、タイミングだけはよかったんですよね。超円高の時期だったから。

     今から考えると、海外に資金だけ出して、預金しているのが一番儲かったんですよね。後付け、ですけど。不動産とか金融商品にしていなければ、預金にしていれば、それが一番儲かったはず。で、今は円安になり、結局日本が一番いいやと、一周回ってもとの地に帰ってきたのが私の事業のお話。あれっ、そういえば、奥さんと子供がいないや。どこ行ったんだ……。

     子供を育てるために始めた私の開業物語ですが、10年目を迎えた今、なんと奥さんも子供もそばにいなくなってるんです。不思議です。そうなんです、海外事業はいったん手じまいみたいなものなんですが、なぜか家族だけマレーシアにいます。マレーシアで母子留学なんてのをやっていまして、今、2年半が経過してしまいました。なんなんだ、この展開は。自分でも驚いています。

     海外関連の事業でふと耳にした教育事情。私もマレーシアに不動産を持っていますが、マレーシアは、教育に熱心なところらしいのです。師匠のお子さんが2人、イギリスのボーディングスクールに入り、すごくよかったって話を聞いていました。2人で1億円くらいかかったよ、とも聞きました。

     ま、そんなのは無理ですよね。普通の人にとっては。それと同じようなものがアジアにあって、お値段も数分の1とのこと。面白い、って感じてしまいました。ちょうど、日本の少子高齢化で日本の先行きを危ぶんでいた時期で、受験戦争で詰め込み型の学びだけしてきた私にとって、同じことを子供たちにもさせるのはなあ、と疑問に感じていた矢先でした。で、思い切って、妻と2人の子供をマレーシアに送ることにしました。

     日本国の教育ルールから脱線してしまいました。これがいいのか悪いのかは現時点では分かりません。実験です、実験。教育という重大なことで実験していいのか、ってことはありますが、子供たちには自分とは違う人生を歩んでほしくて、現在進行形で実験中です。

     家族が帰りたいと言えば、いつでも帰らせるつもりです。日本語に不自由するかもしれないし、日本的よさを身につけないまま成人するかもしれません。自分は何人だという、アイデンティティークライシスに陥るかもしれません。

     しかし、これも流れかなあ、と。

     いいのか悪いのか分からないですが、日々子供たちは楽しく学んでいるようです。講義は全て英語です。先生は欧米人、中華系、マレー系。生徒も15カ国くらいの人がいるようです。一番学んでほしいのは多様性。人と違って当たり前、違うことこそ価値、と思ってほしいです。一応、日本語はできるとして、英語の講義、中国語、はてはマレー語まで学べるかな。子供にとっては、何人かなんて関係ないみたいです。そして、現地の富裕層が来ているので、やはり日本では見られないものを見ることができます。

     この間、息子に聞かれました。アレスのうちには家が4つと車10台あるのに、うちはなんで1つなのって。それは、そういうもんだと押し切りました。ということで、家族を養うためにせっせと会計事務所経営をしております。なんと学費が高いのか、学費を経費にできる方法はないのかと、ずーっっと悩んでおります。

     とりとめない文章になりましたが、なんとか10年目。ありがとうございます。

     人生は誰に出会うかで決まる。

    正鬼晋太郎(まさき・しんたろう)

    公認会計士・税理士。会計事務所開業10年目。

    慶應義塾大学卒業後、広島銀行に入行するも、2年で見切りをつけ退職。

    そこから4年間、苦難の公認会計士試験を乗り越え、監査法人トーマツにて4年間修行。

    その後、正鬼公認会計士事務所を開業。

    現在、妻子はマ㆑ーシアにて母子実験留学中。

  • 2016年1月号 ブログ・アウトサイドストーリー115

    ブログを通して未来と向き合う ── 私がブログを続ける理由 益田税理士事務所 所長 税理士 益田あゆみ

     私は、東京の小金井市というあまりぱっとしない街(地元)で、税理士事務所を開業しています。そして、開業した2007年からブログを書いています。もっと長くブログ運営をされている先生がいるなかで、私はまだまだですが、試行錯誤しながら続けています。今回は、その記録を6年ぶりにつづってみたいと思います。

    ブログリニューアル

     

     開業したてのころ、アメブロでブログを書き始めました。ホームページ内で更新状況をお知らせするのではなく、そこからリンクしてあるブログ、ツイッター、フェイスブックを使うことで、まったく更新のないホームページではなく、動いていることを印象付けられることが狙いでした。

     しかし数年前から、アメブロの商用利用が禁止になり、突然アカウントを削除されるということを聞き、不安のまま続けていました。一方で、SEOを意識するならアメブロはやめたほうがいいとの噂も聞きました。

     独自でブログを運用したほうがよいと考えながらも、なかなか手をつけられない状態のまま、2015年初め、グーグルがスマートフォン対応サイトを検索で上位に表示すると発表したことで、放置しっぱなしのホームページの改編に取り掛かることにしました。

     税理士やそれに関連する記事を探すとき、スマートフォンよりPCからのアクセスが多いと思っていたことが、今まで放置していた理由です。今回、ホームページのリニューアルにあたり、SEOの本を読んだこともきっかけとなって、ブログをホームページに移すなど、大掛かりな工事を開始しました。

     アメブロでは更新することでアクセス順位が上がるので、なるべく更新しようと心がけていました。しかし新しいブログは独自ドメインですから、当然アメブロのSEOを使うことはできません。アクセスを増やすには、地道に続けるしかないとの思いで記事を書き始めました。

     もちろん、最初のうちはアクセスが減りました。アメブロでの「訪問者数」と比べると、移行直後はかなり減少しました。それが1カ月たち、2カ月続けているうちに、以前よりもアクセスが増えてきました。

    ブログを続ける理由

     

     開業時からブログを続け、そこからたくさんの方と出会い、今まで税理士業をやってきました。ブログを書くために、意識的に本やネットで情報を探します。時には、ブログのネタになりそうな体験をするためにわざわざ出かけていくこともあります。これにより知識や体験、情報のインプットとアウトプットを意識することができます。ブログが執筆につながったという先生方のお話も聞きます。私も出版ではありませんが、関係者の目に留まることが増えました。

     「書く」という作業は訓練だと聞いたことがあります。ブログを書いていたおかげで、500文字のケース、2000文字のケースというように、「書く」作業の壁が低くなったと感じています。

     ブログを書くことが顧問先が増えることにはつながらないと思っています。しかし、「なくなる仕事」といわれるこの業界で少しでも足搔いていたいですし、それがブログを書くことにつながるのかは分かりませんが、自分はここにいて、いつでも納税者さんのそばで支えることができればうれしいと思って発信をし ています。それがブログを続けている理由です。

     ですから、アメブロでブログを更新していたときと比べ、じっくり記事を書くようになりました。これはグーグル先生に知ってもらおうという下心もありますが、500文字は書く、読みやすいように見出しをつけるなど、億劫がらずに「書く」ことを心がけています。

     もちろん記事を書くことで、目の前のお客様に迷惑が掛かってしまうことがないように、更新頻度や時間などには気を配っています。また、情報の入手ということでは、お客様にもフィードバックできていると思っています。

    まとめ

     

     インターネットが生活を便利にしているのか、仕事を増やしているのか、減らしているのか、よく考えることがあります。しかし、しばらくはインターネットを味方につけながら、この仕事を進める方法を模索していくことになると思います。

     そのためには、ブログを通して、読んでくださる方々や税理士業、その未来と向き合っていく日々をもう少し続けようと思います。

    益田 あゆみ(ますだ・あゆみ)

    東京都生まれ。高卒。通称“セラピスト税理士”。日本で一番初めに、メンタルサポートを業界に取り入れる。経営相談には女性特有の悩みも織り込み、特に女性起業家から安心感と共感を得る。米国会計事務所に勤務経験があり、米国税務の相談にも応じている。

    事務所名: 益田税理士事務所

    事務所URL

    ブログ: 女性税理士のブログ~お金も心も満タンに!~

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